名門私立校の百花王学園では生徒会が運営する賭場に生徒全員が強制参加させられ、負け続ければスクールカースト最下位の家畜階級へと身を落とす過酷な状況の中でギャンブルを楽しむ生徒たちを描いた作品です。
一時期大量に制作された漫画実写化映画の中では大成功の部類に入る作品であると思います。
2時間の上映をちゃんと最後まで観れるだけでも素晴らしい出来です。
私は原作の『賭ケグルイ』を多分漫喫で読んだ気がするのですが、内容はすっかり忘れてしまいました。
ただノリがちょっときついなという感想しか思い出せません。
というよりも一緒に読んでいた『MAJOR』の記憶に上書きされています。
ギャンブルがテーマの作品ですが本作ではその前哨戦が行われ本格的なギャンブルは特に行われません。
開始から40分程度は賭場を牛耳る生徒会とヴィレッジと呼ばれる反ギャンブル団体の確執が描かれ、その後経緯がよく分かりませんが生徒同士ペアを組み生徒会主催のギャンブルイベントが開催され賭け金全てを賭けてジャンケンカードゲームとトランプゲームが行われます。
ジャンケンゲームはポーカーで言ったらヘッズアップでオールイン勝負というほぼ運で勝敗が決まるゲームで最初にプレイヤーに一枚だけグーチョキパーのいずれかの絵柄が描かれたカードが配られ、ジャンケンに勝てば相手のカードを総取りでき、負ければ賭け金と手持ちのカードを失いゲームから退場となります。
しかし一千万円という大金を賭けているにもかかわらず負けてもそこまで悲壮感は漂っていません。
そして相手が言うことを真に受けて勝負するというギャンブルの英才教育を受けているとは思えない間抜けな生徒から主人公の蛇喰夢子は巻き上げます。
次に行われるゲームは配られたAから7までトランプカードとジョーカーから一枚選び、数字が大きいほうが勝ち同じ数字なら引き分けという多少心理戦の要素が加わります。
個人的にはポーカーやバカラをやってほしいと思っていました。
今のところ知っているギャンブルゲームが回想に出てきたブラックジャックしかありません。
もっとも心理戦とは名ばかりでプレイヤーの思惑は全てプレイヤーが喋ってくれるので探り合いは不要です。
そもそも探り合う前に強いカードの7やジョーカーを連発します。
ペアの片方が最初にこのような行為をするのはまだ分かりますが、ペアで同じことをしているのは何やってんだかと呆れてしまいます。
そして動体視力がめちゃくちゃ凄い奴と夢子は戦いなんやかんやあって終わります。
そういう作品でした。