ラリー・ブキャナン監督作の『恐怖の洞窟』を観ました。
旅行中のカップルが山深い森にある邸宅の家主に襲われ洞窟に閉じ込められ地底に住む古代生物の餌になってしまうかもしれないというストーリーです。
古代生物はぱっと見た感じではギルマンのパチ物感に溢れ間抜けな顔をした半魚人ですが作中では数千万年前のトカゲの一種ということになっています。
これには深い訳があり、この半魚人は実は他作品でも使い回されているのでこのような事態が発生しています。
なぜ使い回されているかというと、今作はテレビ映画なので当然予算が少なく困った製作者たちが知恵を振り絞った結果です。
また古代生物はわずかで3回ほどしかその姿を現しません。
代わりに邸宅の家主グリーリーの狂気に焦点が当てられたストーリーになり、邸宅のメイドとして捕らえられてしまったベラのありえないくらい長い回想のシークエンスで本作は出来ています。
しかもよくよく会話を聞くと古代生物は牛や羊を食べるようなので別に人をわざわざ捕らえて与える必要はないのでした。
珍妙な劇伴が響く中、グリーリーから逃げるベラの様子を見ていると一体何を観ていたのか忘れそうになりました。
そして最後は色々とあり無事に古代生物からカップルの彼女と共に捕らえれてしまった古生物学者が生き延びるのでした。
ちなみに彼氏はサクッと半魚人に殺されます。
そういう映画でした。