西谷弘監督作の『マチネの終わりに』を観ました。
国際的に活躍するクラシックギタリストの蒔田聡史とフランス在住ジャーナリストの小峰洋子のすれ違う愛を描いた作品です。
この作品は1年ほど前に観て貶しに貶してしまった作品なのですが、私は当時オーソン・ウェルズもハワード・ホークスもジョン・フォードも知らないほど映画について無知であり何も分かっていないくせにボロクソに貶して申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
アマプラではもうすぐ配信停止らしいので、この機会にもう一度観て罪を贖いたいと思います。
本作の魅力は小峰洋子を演じる石田ゆり子さんの英語やフランス語が聞けます。
テロに巻き込まれたクルーズ船を捜査するパリ市警と捜査官たちは群がる報道陣に、一人の捜査官が捜査を取り仕切る長官に対して
「Monsieur, Je pense que vous devez leur parler(長官、彼らに説明すべきでは?)」
と聞くとその長官は報道陣の方を向きます。
するとおそらくAFP通信のジャーナリストと思われる石田ゆり子さんが大声で
「Qu'on vous enquirt les progrès ,si'l vous plaît(捜査の進捗状況はどうなのですか?答えてください。)」
と合っているのか全く自信がありませんが、こんな感じのフランス語のセリフを叫びます。
以降も幾度かフランス語のセリフがありますが、正直聞き取れませんでした。
蒔田のマネージャーを務める三谷を演じる桜井ユキさんは以前に観たときよりも存在感を放っているように感じ、途中から「桜井さんが洋子を演じていたらなあ・・・」と思わずにはいられませんでした。
洋子という人物はイタリア人かフランス人の映画監督の養子という役柄で多分欧米育ちなので、気品溢れる桜井さんの方が絶対合っていると思います。
桜井さんの方が英語もフランス語も上手いだろうに脇役をやらせてしまうネームバリュー第一主義を感じさせます。
このキャスティングは本当にもったいない。
ちなみに福山雅治さんが演じる蒔田はずっとキモいナルシスト全開のポエムのようなことを喋り、ただただ気持ち悪かった。
再度観ると撮影はそんなに悪い印象を受けませんでしたが、編集がかなり難があるように思います。
編集のせいでアイレベルがころころ変わってかなりストレスを感じました。
これで以前の詫びを終えます。
ちなみに以前の記事は戒めとしてずっと残しています。