ののの・ド・メモワール

その日観た映画や本や音楽の感想を綴ったりしています

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日記のように色々なこと(主に読書、映画、音楽)のアウトプットをしていきたいと思います。まれに雑記も書きます。
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うろたえない保安官『リオ・ブラボー』

Rio Bravo

 ハワード・ホークス監督作の『リオ・ブラボー』を観ました。

アメリカ・テキサス州とメキシコの国境沿いにある町の保安官であるチャンスは街の酒場でアウトローのジョーを捕まえ、連邦保安官へ引き渡すまでを描いた作品です。

 悪党が襲ってくるかもしれない深刻な状況でも楽天的な雰囲気に包まれる西部の保安官たちを描いたハリウッド黄金時代を感じる上品な娯楽作品で観賞後の爽快感が気持ちがいいです。

ジョーの逮捕後、この町には彼の兄であるネイサン・バーデッドが彼を助けるためにバーデッド一味を送り込み、チャンス保安官が油断する隙を狙う一触即発な状態にあります。

チャンス保安官側は酒場の客から銀貨を恵んでもらっているアル中のデュードと片足を引き摺りながら事務所で見張りをする老人のスタンピーのみです。

このような圧倒的に不利であろう状況に町に訪れたダイナマイト輸送団を指揮する旧知のホイーラーが助太刀しようかとチャンスに提案しても「加勢は結構だ。」とチャンスは断ります。

しかし、ダイナマイト輸送団の優秀な若いガンマンであるコロラドはチャンスのことが気がかりになっているようです。

彼らは町にあるホテル・アラモに留まり、ネイサンの動向に気を配っています。

 ここまで書くとかなりバイオレンスな雰囲気が漂う殺伐とした作品のような印象ですが、今作は牧歌的な町とそこに生きる人々を描かれています。

しかし、そんな楽観的な雰囲気がずっと続くわけではなくバーデッド一味がその都度襲ってくることで作品の中に一定のリズムが生まれます。

この作品全体に流れる牧歌性を支えるのはチャンス保安官演じるジョンウェインのだらんとした両腕と重心がやや傾いている出立ちにあると思います。

チャンス保安官は巡回の際に常にウィンチェスター・ライフルを携帯していますが、右手で銃身を地面に向けたまま歩いたり左腕の小脇に挟んで持ち歩いています。

その姿はこれから悪党と対峙するというよりも小動物を狩りにいくようでもあります。

チャンスがライフルを置くときはホテルアラモに逗留する美しい女性賭博師のフェザーズとのロマンスで訪れます。

夜半にホテルへ巡回にきたチャンスにフェザーズは自室で眠るように勧め、彼女はホテル一階の揺り椅子で眠ります。

その揺り椅子で眠る彼女を映したショットの奥には階段があり、チャンスがライフルを抱え椅子に近づくと彼女は目を覚まし微笑み、彼はライフルをダイナーに置き彼女を抱え部屋へ戻っていく一連のシーンでフェザーズを警戒していたチャンスが恋に落ちる瞬間をさりげなく描いたかっこいい演出です。