今朝からずっとすき焼きが食べたい。
「すき焼きが食べたいなあ」とぼーっと考えながらテレビを観ていると今日から甲子園が開幕のようで以前に甲子園を観戦しに行った思い出が蘇ってきました。
あれはまだ外野席が無料だったころ、1回戦や2回戦辺りは関西勢や強豪校の試合でない限り外野席がガラガラなので観に行くことに。
阪神甲子園駅から甲子園球場へ向かう時は球児でもないのに高揚感が湧き上がってきました。
時刻は午前11時前で空には燦々と太陽が輝き外野席はそこそこ空いている。対戦校すらよく分かっていなかったのでダイヤモンドを眺めながらとりあえず通路出入り口からそんなに遠くない席に座ると衝撃が走りました。
尋常じゃないくらいシートが熱い。今まで座ったあらゆるシートの中で甲子園の外野席より熱いものは未だに経験していません。
あまりの暑さに1アウト取る合間にもう退散しました。なので実際に観戦した時間は3分程度。
周りを見渡すと多くの人が座布団などを敷いている。
外野席で観戦する場合は座布団が必要なのかと思いながら甲子園の通路へ戻り、そのままモニターでちょっと試合を観て資料館を見学して帰ったのが最初で最後の甲子園観戦でした。
とこんな思い出を浸っている間も私のすき焼き欲は収まりません。
現在食べたいのは割り下で煮込む関東風がちょっと優勢だけどザラメと割り下で牛肉を焼いて野菜を煮込む関西風も食べたい。どっちも食べたい。
理想は山深い清流沿いの料亭で涼みながら一人ですき焼きを嗜みたいです。
ここまで甲子園とすき焼きの話をしてきましたが、今日はコルタサルを読んで過ごしていました。
短編集・遊戯の終わりより2篇紹介します。
・河
夢か現実か分からなくなる作品でした。内容は以下のようで
セーヌ川に身投げしてやると言う女にうんざりする男は一晩眠ればお互いのわだかまりも少し和らぐだろうと眠ることにする。
夢の中でベッドの上で眠る彼女に触れていると共に過ごした思い出が浮き上がってくる。
そうして触れている間に既に彼女は手遅れであり、セーヌ川の桟橋の上で横たわる姿を見る。
一体どちらが現実なのでしょうか。もしかしたらどちらも夢である可能性もあります。
そう思うと夢の入れ子構造のようで面白い作品です。
・殺虫剤
今までのコルタサルの短編とうってかわって牧歌的な作品。
カルロスおじさんと僕は午後に蟻退治のために殺虫剤を撒くことにする。
おじさんや大人たちは殺虫剤の恐ろしさを僕に語り、一人で蟻退治することを牽制します。
作業は無事に終わり続きの作業は来週へと持ち越しへ。そんな中ブエノスアイレスから、いとこのウゴが一週間僕の家にやってくる。
ウゴは僕の幼馴染であるリラと仲良くなり別れの日には孔雀の羽根で出来た栞をプレゼントする。
それを先週の続きである蟻退治中に知った僕はカルロスおじさんの目を盗み一人で殺虫剤を撒く。
少年少女のひと夏の思い出を描いた短編です。僕とウゴは仲が良いのだけれど、幼馴染のリラがウゴに惹かれていく姿に寂しさや嫉妬や色々な感情がせめぎあい半分自暴自棄になりながら蟻退治をする僕の成長の一端が見えます。