ののの・ド・メモワール

その日観た映画や本や音楽の感想を綴ったりしています

閲覧いただきありがとうございます。
日記のように色々なこと(主に読書、映画、音楽)のアウトプットをしていきたいと思います。まれに雑記も書きます。
実用的なことは書けませんがよろしくおねがいします

映画

ワーニャ伯父さんのロードムービー『ドライブ・マイ・カー』

drive my car 濱口竜介監督作の『ドライブ・マイ・カー』を観ました。 妻に先立たれた俳優兼演出家の家福が広島の演劇祭に招かれ、広島で出会った専属ドライバーの渡利と交流するというストーリーです。 村上春樹さんの短編が原作というより、チェーホフの『…

先生と生徒の交流『いまを生きる』

dead poets society ピーター・ウィアー監督作の『いまを生きる』を観ました。 厳格なプレップ・スクールに赴任してきたキーティング先生と生徒たちの交流を描くストーリーです。 キーティング先生の教えはシンプルながら胸を打つもので、それは先生が愛して…

殺人鬼のお婆さんが襲ってくる作品『X エックス』

X タイ・ウェスト監督作の『X』を観ました。 ポルノ自主映画を撮影するためにテキサス州の田舎にある牧場に赴いた撮影隊が牧場主たちに惨殺されるというストーリーです。 先日観た『パール』は本作の続編であることを知り、急遽観ることにしました。 『パー…

シリアル・サイコキラー・レディー『パール』

pearl タイ・ウェスト監督作の『パール』を観ました。 第一次世界大戦中、アメリカ南部の農場で暮らすパールは映画スターへの夢を見るも農場に縛り付けられた現実から抜け出せず凶行に及んでしまうというストーリーです。 パールは敵国となったドイツ帝国に…

贖罪の念を込めて『マチネの終わりに』

マチネの終わりに 西谷弘監督作の『マチネの終わりに』を観ました。 国際的に活躍するクラシックギタリストの蒔田聡史とフランス在住ジャーナリストの小峰洋子のすれ違う愛を描いた作品です。 この作品は1年ほど前に観て貶しに貶してしまった作品なのですが…

夢の都が舞台のミュージカル『ラ・ラ・ランド』

la la land デイミアン・チャゼル監督作の『ラ・ラ・ランド』を観ました。 日々オーディションに励む女優のミアとジャズを愛するピアニストのセブのラブストーリーです。 不思議なタイトルだと思い調べてみると、"la-la land"は夢見心地やロサンゼルスのハリ…

美しいモノクロ映画『上海特急』

Shanghai Express ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督作の『上海特急』を観ました。 北京発上海行の特急にて中国国内を渡り歩く謎の女性シャンハイ・リリーと英国軍の将校ハーヴェイ大尉が偶然の再会を果たすというストーリーです。 時代は国共内戦下の中国…

漫画を描く2人『ルックバック』

ルックバック 押山清高監督作の『ルックバック』を観ました。 4コマ漫画を通じて出会った藤野と京本が漫画を共作するようになるというストーリーです。 藤子不二雄A先生の『まんが道』の真賀と才野の二人はお互いに漫画を描き、映画から演出を共に学んだり…

イタリアの田植え『にがい米』

Riso amaro ジュゼッペ・デ・サンティス監督作の『にがい米』を観ました。 高級ホテルからネックレスを盗んだ泥棒のウォルターに加担してしまい逃走することになったフランチェスカが北イタリアの田園にて田植え労働に従事するというストーリーです。 ウォル…

悪魔と契約する作品『ヤン・シュヴァンクマイエルのファウスト』

faust ヤン・シュヴァンクマイエル監督作の『ファウスト』を観ました。 地下鉄の駅前にてビラを受け取った男がそのビラに記載された地図に導かれるようにある地下室へ赴き、メフィストフェレスと契約してしまうというストーリーです。 現実と虚構そして信仰…

プリューゲルクナーベのために『私、オルガ・ヘプナロヴァー』

Já, Olga Hepnarová トマーシュ・ヴァインレプ監督とペトル・カズタ監督作の『私、オルガ・ヘプナロヴァー』を観ました。 通り魔殺人事件により死刑を宣告されたチェコスロバキア最後の女性死刑囚オルガ・ヘプナロヴァーの半生を描いた作品です。 事件前に日…

ヘミングウェイ原作の作品『殺人者』

The killers ロバート・シオドマク監督作の『殺人者』を観ました。 とある町で殺された男を調査する保険調査員のレアドンによって男の素性が段々と明かされていくというストーリーです。 殺された男はバート・ランカスターが演じ、ピート・ランドという偽名…

賭け狂いましょうー!!!『賭ケグルイ』

賭ケグルイ 英勉監督作の『賭ケグルイ』を観ました。 名門私立校の百花王学園では生徒会が運営する賭場に生徒全員が強制参加させられ、負け続ければスクールカースト最下位の家畜階級へと身を落とす過酷な状況の中でギャンブルを楽しむ生徒たちを描いた作品…

女王のお気に入りを目指す作品『女王陛下のお気に入り』

The fabourite ヨルゴス・ランティモス監督作の『女王陛下のお気に入り』を観ました。 18世紀初頭のイングランドを舞台にアン女王と侍従長のサラそして侍女のアビゲイルの様子を描いた作品です。 時代はスペイン継承戦争下にあり継戦派と講話派で議会は紛…

ボニー&クライドなクライムサスペンス『拳銃魔』

Gun Crazy ジョゼフ・H・ルイス監督作の『拳銃魔』を観ました。 幼少の頃より拳銃に関心を抱く心優しい青年のバートがカーニバル巡行で訪れた射撃の名人ローリーに出会い二人で強盗を重ねていくというストーリーです。 お互いの射撃のセンスにバートとローリ…

液体が美女になる作品『美女缶』

美女缶 筧昌也監督作の『美女缶』を観ました。 大学4年生の健太郎は引っ越したアパートで隣に住む富岡の部屋から毎日美女が出てくる様子を怪訝そうに眺め、ついに富岡の部屋に忍び込み美女缶を発見し健太郎と美女缶から誕生したユキちゃんが同棲するという…

ポップなフィクション 『アステロイド・シティ』

Asteroid city ウェス・アンダーソン監督作の『アステロイド・シティ』を観ました。 舞台は1955年のネバダ州かカリフォルニア州のどこかにある隕石で出来たクレーターが唯一の観光名所で砂漠の中にぽつんとあるアステロイド・シティ。 その町でユース宇…

遊牧する人々を描いた作品『ノマドランド』

Nomadland クロエ・ジャオ監督作の『ノマドランド』を観ました。 グレート・リセッションのあおりを受け、家を失い流浪の民(ノマド)となったファーンの姿を捉えた作品です。 ファーンは家だけでなく夫も病気で失い、住んでいたUSジプスマの企業城下町のエ…

香港が舞台のロマンス作品『花様年華』

花様年華 ウォン・カーウァイ監督作の『花様年華』を観ました。 ジャーナリストのチャウは夫婦であるアパートに引っ越し、隣の部屋に住む既婚者で社長秘書のスー・チェンに出会いお互いに惹かれていくというストーリーです。 ストーリーの全貌と時間経過が曖…

ウズベキスタンが舞台の映画『旅のおわり、世界のはじまり』

旅のおわり、世界のはじまり 黒沢清監督作の『旅のおわり、世界のはじまり』を観ました。 ウズベキスタンの人工湖で伝説の怪魚を探る日本の撮影隊を描いた作品です。 こちらの作品は英題が『To the end of the earth』とヴィム・ヴェンダース監督の『夢の涯…

めちゃくちゃで面白いボンド映画『007は二度死ぬ』

007 You only live twice ルイス・ギルバート監督作の『007は二度死ぬ』を観ました。 アメリカの宇宙船が宇宙にて謎のロケットにより撃墜され米英ソによる緊急会談が開催、アメリカはソ連の攻撃だと非難する中でイギリスは宇宙船を撃墜したロケットが日本…

ゾンビ映画の名作『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』

ジョージ・A・ロメロ監督作の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』を観ました。 ペンシルベニアの田舎の民家にて突如発生したゾンビたちから身を守る人々を描いた作品です。 民家で籠城する生存者たちと外を彷徨いているゾンビの攻防とストーリーは至ってシ…

ナチスに抗う不名誉な奴ら『イングロリアス・バスターズ』

INGLOURIOUS BASTARDS クエンティン・タランティーノ監督作の『イングロリアス・バスターズ』を観ました。 ナチス占領下フランスにて親衛隊から命からがら逃げ延びたユダヤ人のショシャナと極秘裏にフランスに潜伏しドイツ兵を残忍なやり方でボコボコにして…

大切な人をなくした人々の作品『サマー・フィーリング』

サマーフィーリング ミカエル・アース監督作の『サマーフィーリング』を観ました。 ベルリンの夏のある日、突然恋人のサシャを失った青年ロレンスのその後3年間をベルリン、パリ、ニューヨークと舞台を代えながら描いた作品です。 16mmフィルムが使用されて…

主題歌が良い作品『映画・あたしンち』

あたしンち ABEMAでたまたまあたしンちの劇場版を矢野顕子さんの主題歌目当てで観ました。 とある落雷事故が原因でみかんと母の中身が入れ替わってしまうというストーリーです。 今作はドラえもん、クレヨンしんちゃんに続くテレ朝第三の国民的アニメに押し…

日本初のアヴァンギャルド映画『狂つた一頁』

狂つた一頁 衣笠貞之助監督作の『狂つた一頁』を観ました。 精神病院を舞台に病棟の小使と患者たちを描いたサイレント作品です。 ウィキによると日本初の前衛芸術映画のようで、ドイツ表現主義などのヨーロッパの最先端芸術活動より影響を多大に受けているそ…

縄文時代に思いを馳せる人たちのドキュメンタリー『縄文にハマる人々』

縄文土器 山岡信貴監督作のドキュメンタリー『縄文にハマる人々』を観ました。 旧石器時代から弥生時代までの約1万年間続いた縄文時代、彼らに関して分かることは微々たるもので出土する土器や土偶そして竪穴住居と貝塚等々から、文字を持たなかった縄文人…

ビザールなアニメーション『ブラザーズ・クエイ短編集Ⅰ』

ブラザーズ・クエイ短編集Ⅰ ブラザーズ・クエイの短編集を観ました。 ストップモーションアニメが3編が収録されていたので、それぞれの感想を書きます。 ・『人工の夜景 欲望果てしなき者ども』 一人の男がアパートから闇夜を眺め何かを待っています すると…

期待通りのサメ映画『シャーケンシュタイン/フランケンジョーズ』

シャーケンシュタイン マーク・ポロニア監督作の『シャーケンシュタイン』を観ました。 得体の知れないサメが人々を襲う海岸にバカンスに訪れたマッジ、クープ、スキップの3人は突如にこのサメに襲われ、それが海岸沿いに住むマッドサイエンティストが開発…

ロマンスがないラブストーリー『500日のサマー』

(500) days of summer マーク・ウェブ監督作の『500日のサマー』を観ました。 同じ会社に勤めるコピーライターのトムと秘書のサマーの500日を描いた作品です。 トムは真実の愛や運命を夢想するロマンチストで、サマーに一目惚れし勝手に運命を感じます…