ののの・ド・メモワール

その日観た映画や本や音楽の感想を綴ったりしています

閲覧いただきありがとうございます。
日記のように色々なこと(主に読書、映画、音楽)のアウトプットをしていきたいと思います。まれに雑記も書きます。
実用的なことは書けませんがよろしくおねがいします

日本映画

ワーニャ伯父さんのロードムービー『ドライブ・マイ・カー』

drive my car 濱口竜介監督作の『ドライブ・マイ・カー』を観ました。 妻に先立たれた俳優兼演出家の家福が広島の演劇祭に招かれ、広島で出会った専属ドライバーの渡利と交流するというストーリーです。 村上春樹さんの短編が原作というより、チェーホフの『…

贖罪の念を込めて『マチネの終わりに』

マチネの終わりに 西谷弘監督作の『マチネの終わりに』を観ました。 国際的に活躍するクラシックギタリストの蒔田聡史とフランス在住ジャーナリストの小峰洋子のすれ違う愛を描いた作品です。 この作品は1年ほど前に観て貶しに貶してしまった作品なのですが…

漫画を描く2人『ルックバック』

ルックバック 押山清高監督作の『ルックバック』を観ました。 4コマ漫画を通じて出会った藤野と京本が漫画を共作するようになるというストーリーです。 藤子不二雄A先生の『まんが道』の真賀と才野の二人はお互いに漫画を描き、映画から演出を共に学んだり…

賭け狂いましょうー!!!『賭ケグルイ』

賭ケグルイ 英勉監督作の『賭ケグルイ』を観ました。 名門私立校の百花王学園では生徒会が運営する賭場に生徒全員が強制参加させられ、負け続ければスクールカースト最下位の家畜階級へと身を落とす過酷な状況の中でギャンブルを楽しむ生徒たちを描いた作品…

液体が美女になる作品『美女缶』

美女缶 筧昌也監督作の『美女缶』を観ました。 大学4年生の健太郎は引っ越したアパートで隣に住む富岡の部屋から毎日美女が出てくる様子を怪訝そうに眺め、ついに富岡の部屋に忍び込み美女缶を発見し健太郎と美女缶から誕生したユキちゃんが同棲するという…

ウズベキスタンが舞台の映画『旅のおわり、世界のはじまり』

旅のおわり、世界のはじまり 黒沢清監督作の『旅のおわり、世界のはじまり』を観ました。 ウズベキスタンの人工湖で伝説の怪魚を探る日本の撮影隊を描いた作品です。 こちらの作品は英題が『To the end of the earth』とヴィム・ヴェンダース監督の『夢の涯…

主題歌が良い作品『映画・あたしンち』

あたしンち ABEMAでたまたまあたしンちの劇場版を矢野顕子さんの主題歌目当てで観ました。 とある落雷事故が原因でみかんと母の中身が入れ替わってしまうというストーリーです。 今作はドラえもん、クレヨンしんちゃんに続くテレ朝第三の国民的アニメに押し…

日本初のアヴァンギャルド映画『狂つた一頁』

狂つた一頁 衣笠貞之助監督作の『狂つた一頁』を観ました。 精神病院を舞台に病棟の小使と患者たちを描いたサイレント作品です。 ウィキによると日本初の前衛芸術映画のようで、ドイツ表現主義などのヨーロッパの最先端芸術活動より影響を多大に受けているそ…

縄文時代に思いを馳せる人たちのドキュメンタリー『縄文にハマる人々』

縄文土器 山岡信貴監督作のドキュメンタリー『縄文にハマる人々』を観ました。 旧石器時代から弥生時代までの約1万年間続いた縄文時代、彼らに関して分かることは微々たるもので出土する土器や土偶そして竪穴住居と貝塚等々から、文字を持たなかった縄文人…

関西が舞台の小津作品『小早川家の秋』

小早川家の秋 小津安二郎監督作の『小早川家の秋』を観ました。 京都で蔵元を営む小早川家を描き、松竹ではなく東宝傘下の宝塚映画製作所にて撮られ舞台は関西という異色の作品です。 ちょうどお盆が終わって秋が間近に迫っていそうな時期の小早川家の人々を…

飛ばねえ豚はただの豚だ『紅の豚』

紅の豚 宮崎駿監督作の『紅の豚』を観ました。 飛行艇時代のアドリア海にて空中海賊を相手にする賞金稼ぎポルコ・ロッソの物語です。 こんな説明不要だと思うほど認知され尽くしたジブリの名作です。 先日youtubeで宮崎監督がサンテグジュペリが飛んだ郵便航…

タイムマシンで昨日に戻る作品『サマータイムマシン・ブルース』

サマータイムマシン・ブルース 本広克行監督作の『サマータイムマシン・ブルース』を観ました。 夏真っ盛りの午後、SF研究会の部室に突如タイムマシンが現れたので昨日壊したエアコンのリモコンを取りに過去へ行こうというストーリーです。 ヨーロッパ企画の…

数学で戦争を止めようとする作品『アルキメデスの大戦』

アルキメデスの大戦 山崎貴監督作の『アルキメデスの大戦』を観ました。 海軍造船計画会議にて戦艦主戦派の嶋田中将と平山中将に対して窮地に立たされる航空主戦派の山本中将と永野中将は平山が提示する戦艦造船計画が杜撰ではないかと疑い、特に不当に安い…

全然ゆるくない作品『ゆるキャン△』

ゆるキャン 劇場版『ゆるキャン△』を観ました。 名古屋の出版社に勤める志摩リンが地元の山梨でキャンプ場開設プロジェクトを友達たちと共に推進していくというストーリーです。 原作もアニメも未読未視聴で今作を観て、試しに今作をググってみると賛否両論…

時間的にすれ違う2人『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』

ぼくは明日、昨日のきみとデートする 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を観ました。 京都の美大に通う高寿が通学中の電車内で文庫本を読む愛美に一目惚れをし声をかけ、その後2人は付き合って愛を育むというストーリーです。 2人が出会うのは叡山電…

鈴木清順版『肉体の門』

肉体の門 鈴木清順監督のデビュー作『肉体の門』を観ました。 終戦後間もない占領下の日本で東京の闇市にて占領軍兵士などを相手に売春を行う夜の女たちがテーマの作品です。 本作に出てくる夜の女たちに加え町で人々を襲い金品を盗む強盗や占領軍の物資を闇…

恋愛の民主化『青い山脈』

青い山脈 原節子さん主演の1949年作『青い山脈』を観ました。 都会から田舎の港町に赴任してきた原節子さん演じる島崎先生が学校に蔓延る悪しき風習や慣習に対峙するというストーリーです。 この作品と関係あるようでないのですが、私は最近ブルーマウンテン…

なかなか行かないけど『岸辺露伴、ルーヴルへ行く』

岸辺露伴、ルーヴルへ行く 荒木先生原作の実写映画『岸辺露伴、ルーヴルへ行く』を観ました。 若き日にある女性から聞いたこの世で最も黒い絵のことを思い出し調査する露伴先生は、その絵が250年前の絵師・山村仁左衛門の作で現在はルーヴル美術館へ収蔵…

ポルノとJLGと小津『ドレミファ娘の血は騒ぐ』

ドレミファ娘の血は騒ぐ 黒沢清監督の監督2作目『ドレミファ娘の血は騒ぐ』を観ました。 高校の先輩・吉岡を追って田舎から東京へやってきた秋子が、吉岡の通う大学で「恥ずかしさ」を研究する心理学科の教授・平山の実験に参加した後にゲリラ戦に身を投じ…

昭和の若者たち『恋のつむじ風』

恋のつむじ風 昭和の日活映画をほとんど観たことがなかったので、なんとなくこちらの『恋のつむじ風』を観ました。 主演の松原智恵子さんは今作が初主演であったようですが、今作公開の1969年から数年も経たずに日活は商業映画から一時撤退するので、も…

私の片手は機関銃 『片腕マシンガール』

the machine girl 井口昇監督作の『片腕マシンガール』を観ました。 片腕をマシンガンに改造したアミが弟の無念を晴らすために忍者の末裔であるヤクザたちと格闘するスプラッター・バイオレンス・アクション作品です。 この作品はなんといっても江口寿史さん…

【祝!小芝風花さんおめでとう】貞子がデラックスになって帰って来る 『貞子DX』

すっかりとネタキャラと化した貞子の最新作。 そして4月16日が小芝風花さんの誕生日のようでこちらの作品を観ました。 以前観ようと思ってアマプラで危うく400円でレンタルしそうになった作品です。 現在アマプラで見放題なので早速観ました。 IQ200の…

こんな夢をみた・・・から始まる黒澤作品 『夢』

夢 黒澤明監督の『夢』を観ました。 「こんな夢をみた」というナレーションから始まる短編が全8編収められたオムニバス作品です。 幻想的な作品からポストアポカリプスな作品まで幅広くジャンルを横断し中にはシュルレアリスム溢れる作品もありました。 や…

すごく好きな邦画『ほつれる』

ほつれる 加藤拓也監督作兼門脇麦主演作の『ほつれる』を観ました。 もしかしたら『レア・セドゥの偽り』みたいに『門脇麦のほつれる』みたいな呼ばれ方をする作品になるかもしれません。 『レア・セドゥの偽り』観たことないけど、そんな気がするくらい名作…

最近お茶漬けを食べていません『お茶漬けの味』

お茶漬けの味 蓮實さんの著書『監督・小津安二郎』を読んでいると説話論的という謎のワードが頻出しググってみてもよく分からず、とりあえずこのワードのことは保留し読み進めていくときっとナラティブみたいな意味なのだろうと独自解釈することにしました。…

ツッコミどころ多めなホラー?映画『貞子』

貞子 ジャパニーズホラー映画のアイコン的存在・山村貞子が出てくる『貞子』を観ました。 本記事とは関係ないのですがフランス語にmauvaisという単語があります。 酷いや粗悪といった意味の形容詞で発音はモーヴェと英語のムービーに似ています。 ということ…

安心して観れるホラーコメディな作品『きさらぎ駅』

有名なネットロア・きさらぎ駅を題材にした作品。 大学で民俗学を専攻する堤さんは卒論のテーマにきさらぎ駅を選び、2004年に実際にきさらぎ駅へ行った葉山さんの元を訪れます。 きさらぎ駅へはいくつかの手順を踏み23:40の電車に乗ればどうやらた…

はじめての溝口健二監督作品『残菊物語』

残菊物語 溝口健二監督の作品を初めて観ました。 カメラはある時はパンやティルトやドリーをしたりと縦横無尽に動いたと思ったら定点でじっと対象を捉えたり、ロングテイクが多いためカット数がかなり少なくショットサイズも大体セミロングかフルであり一作…

帝釈天の産湯を使い、姓は車、名は寅次郎 『男はつらいよ』

男はつらいよ 有名な作品ながら未だに観たことがなかったので、昔はお正月にこの作品を観ていたのかと思いながら第一作目の『男はつらいよ』を観ました。 渥美清演じる寅さんこと車寅次郎が20年振りに故郷の葛飾柴又へ帰ってきて妹のさくらと出会ってから…

有村架純ちゃんが電車の運転士になるぞー!!!『かぞくいろ―RAILWAYS 家族の出発―』

以前に山陰本線に乗ってどんどんと北上する旅をした時に初めて一両の電車を見たときは感動しました。 電車じゃなくて気動車という区分らしい可愛い一両列車でぼーっと日本海を眺めるのはなんとも心地よかったです。 しかし、いまいち仕組みが分かってなかっ…