ののの・ド・メモワール

その日観た映画や本や音楽の感想を綴ったりしています

閲覧いただきありがとうございます。
日記のように色々なこと(主に読書、映画、音楽)のアウトプットをしていきたいと思います。まれに雑記も書きます。
実用的なことは書けませんがよろしくおねがいします

読書

『監督・小津安二郎』に再チャレンジする

小津安二郎監督 私の趣味の一つにステッカー作成があり作ったステッカーを今年は日記帳に貼っています。 日記帳に貼っているステッカーは小津安二郎監督作『晩春』にて原節子が嫁入り衣装に身を包み笠智衆に見守られるあの美しいワンショットです。 そのため…

空から銅が降ってくる『火の雨』

火の雨 アルゼンチンの作家・レオポルド・ルゴネスの作品を読みました。 タイトルは『火の雨』で全15ページの短編です。 収録は河出文庫の『ラテンアメリカ怪談集』からです。 レビ記26‐19 ―汝らの天を鉄の如くに為し汝らの地を銅の如くに為さん― 序文…

サンショウウオとカエルの和解『山椒魚』

・山椒魚 井伏鱒二 山椒魚 岩屋の中で過ごしていた山椒魚は自分の体が成長したことに気づかず、外に出られなくなり岩屋に迷い込んできた蛙をその岩屋に閉じ込めてしまう有名でユーモラスな短編。 岩屋と山椒魚と蛙は読み手によって様々な解釈ができる暗示め…

人間と機械を分けるもの 『R62号の発明』

今週からすさまじい寒さで日本海側ではものすごい積雪だとニュースで知り、私はボランティアで雪かきしたことを思い出しました。 そのボランティアは朝から始まりまずシャベルで歩道の雪を掘り進め、歩道が凍りつかないように塩化カルシウムをばらまく作業を…

うまく描くな!岡本太郎のアートレッスン 『今日の芸術』

久しぶりの読書記録です 昨年の4月からアートスクールに通って絵を描くようになりました。 それまで絵を描くことが全くなかったので、私が入ったのは初級クラス。 大の大人が小学生たちに混ざって鉛筆をシャカシャカやっている姿は傍目から見たら完全に教師…

日記の感想と脱スマホ

カフェでお絵かき 今日ついに1日1ページ日記帳を使い切りました。 まだ一年終わっていないのになぜ終わったかというと調子良い日は2ページくらい使ったりとかなり不規則な日記の書き方をしていたせいです。 それではどういうことを書いていたか読んでいき…

あまりに面白すぎて読む手が止まらない宇宙の本

ムーン・ジャンパー 私は宇宙のことを考えるのが好きです。 宇宙のスケールの大きさと謎に満ちた魅力を考えると自分の悩みがどれだけ小さいか知り妙な安心感を得ています。 太陽系外から地球を撮影したペイルブルードットという有名な写真を見ると、太陽系か…

めちゃくちゃ怖い江戸川乱歩の短編集・芋虫

江戸川乱歩といえば明智小五郎や少年探偵団が有名なミステリー作家ですが、私は怪奇小説の方が好きです。 江戸川乱歩の怪奇小説の魅力を挙げると主に3つ ・人間怖い! ・大正怖い! ・文章怖い! です。 乱歩が書く怪奇小説の特徴は幽霊などが出てこず人間…

T・Pぼん来年アニメ化!なので 『SF・異色短編』読みました

『SF・異色短編』の第一巻を読みました。 めちゃくちゃ面白いです。 今年の春にSF短編全集も刊行されているのですが、私が読んだのは2009年以降刊行されている藤子・F・不二雄大全集です ・SF・異色短編 藤子・F・不二雄 F先生作品で一番好きなキャラ …

ショーペンハウアー先生の生き方講座 『幸福について』

ショーペンハウアーの『幸福について』を読んでいます。 よっぽど不幸そうに見えたのか分かりませんが、知人から頂いた本です。 そしてそのまま本棚に放置していました。 ショーペンハウアーとか難しそうなので読む気すら起きず月日が流れてしまいました。 …

ストレスやトラウマに上手く対処する能力は徐々に高まる気がする

文庫の新書はあまり読まないのですが、文庫クセジュだけは違いついつい買いたくなる内容の新書がたくさん刊行されています。 久しぶりに読書記録を書きたいと思います。 レジリエンスのイメージ(ストレスの字が汚い・・・) 今週のお題「最近読んでるもの」…

ほぼ記憶喪失状態でSFをご紹介します

季節の変わり目に全く抵抗できず、今週は何もせずに過ぎ去ってしまいました。 もうちょっと段階的に寒くなってほしいものです。 私は一体何をしていたのだろうというくらい今週はただひたすらボーっとしていたら終わってしまいました。 光陰矢の如しを肌身で…

独裁者と牛 〜族長の秋/ガブリエル・ガルシア・マルケス〜

今週ノーベル賞が発表されたことを今日知り、もうそんな時期なのかとびっくりしています。 本棚にも何冊か文学賞受賞者の作品があります。 そういえば読書のことをここ一ヶ月一切書いていないことを気づいたので書きたいと思います。 本棚に眠る文学賞受賞者…

21世紀中に隕石が落ちて被害にあうかも?

最近数年前の未来予想記事をGoogleで検索して読み漁っているのですが、これが結構楽しい。 結論から言うと、このような未来予想などの記事は話半分で読むのが一番だと思ったことです。 特に不安を煽るようなものなどは「はいはい当たればいいね」と深刻に考…

やる気が全く出ないので安部公房作品を読みます

期待理論と達成動機付け理論を最近知りました。 ざっくり言うと期待理論では仕事から成果そして報酬の一連の流れの中でその成果や報酬が大きいほど仕事へのモチベーションも高まるということらしい。 いっぱいお金が貰える仕事ほどやる気に満ち溢れるとかな…

読書をしてピラティスが魚の名前じゃないと知った日

ピラティス 私はピラティスのことを南米・アマゾン川に生息するめちゃくちゃ大きいピラルクの仲間の淡水魚かなんかだと今日まで勘違いしていました。 今朝ピラティスという言葉が頭に引っかかり「そういえばピラティスってどんな魚なのだろう」とグーグルで…

ハロウィンの楽しさ考えてみたり、路上を読んでみたり

渋谷はあぶない! 8月がもう終わりそうなのに、私は夏バテで夏らしいことは何もできていません。 スイカも食べてないし素麺も食べてません。 休みの日は一日中動かずただ暑さが収まるのを待ちながら読書を少しずつしています。 そのような中、暑すぎてバテ…

シューゲイザーを聴いたあと読む村上春樹

マイブラのビリンダブッチャー? 私は完全に夏バテし休みの日はもう自宅に籠もり、まともに行動できるのが早朝と夕方以降です。 この早朝と夕方に音楽を聴きながら散歩をしています。 最近よく聴いているジャンルはシューゲイザー マイブラやスロウダイヴや…

ビート・ジェネレーションって何世代???

〇〇世代という言葉に私はあまり良いイメージがないのはなぜでしょう? それは主に否定的で嘲笑的で用いられ〇〇に入るワードが死ぬほどダサいせいだと思う。 だから「私、〇〇世代なんです」とポジティブな自己発信に使いたいと一切思わない。だってダサい…

ドライヤーは壊れて日記で夢を語る。

今週のお題「最近壊した・壊れたもの」 私は今週ついにドライヤーを壊してしまいました。 髪をブローしながらなんとなくコンセントを見ていると突然閃光が輝きドライヤーが止まってしまった。 それを見た時はかなり驚いたのですが多分見間違いだろうと願って…

甲子園とすき焼きに思いを馳せて、フリオ・コルタサルを読む

今朝からずっとすき焼きが食べたい。 「すき焼きが食べたいなあ」とぼーっと考えながらテレビを観ていると今日から甲子園が開幕のようで以前に甲子園を観戦しに行った思い出が蘇ってきました。 あれはまだ外野席が無料だったころ、1回戦や2回戦辺りは関西…

12万年ぶりの暑さなのでなんとなくロラン・バルトを

ニュースを見ていると今年7月の平均気温は12万年ぶりの暑さという見出しを見つけてびっくりしました。この前の間氷期ぶりの快挙を成し遂げてしまっていたのですね。 私はこの暑さよりも降雨の少なさの方が心配です。元々この時期はこれくらい雨が降らなか…

ムカデとセーターと公園の男に襲われながら、チキンサラダを食べる

3日ほど前から小指サイズのムカデが昨夜現れたので捕まえて野に放ちました。 この3日間の恐怖と不安の中で生活からやっと解放され安堵しています。 実際にはこちらから危害を加えない限りなにかされることはないのですが、やっぱりあの見た目でもぞもぞさ…

村上春樹作品を英語で読んで見る

私には村上春樹にハマる周期のようなものが存在します。 普段から村上作品の長編小説以外はよく読むのですが、稀に長編を読みたくなるときがきます。 エッセイは本当に大好きで村上ラヂオや雑文集はよく手にとって読みます。 短編も特に初期の作品が好きです…

なにがどうなっているのか分からないドラッグのトリップ体験 /裸のランチ

裸のランチを読み進めています。 しかしここに書かれている内容はまるで分かりません。 主人公のウィリアム・リーはベンウェイ医師に会いフリーランド共和国に入国する。 分かるのはここまで。あとはどう解釈したらいいのか・・・ この作品は考えるのを止め…

マリファナ中毒と麻薬中毒/裸のランチ

いうまでもないですが現在の日本で大麻の所持や売買は違法行為です。 そしてここに新たに大麻使用罪が創設されるかもしれないとのこと。 オランダやカナダやタイは合法なのに、なぜ日本はここまで厳しい刑罰が処されるのか?という意見はネットで見たりしま…

ヘミングウェイ・イン・パリス /ヘミングウェイ全短編1

好きな作家の一人であるヘミングウェイのパリ時代の作品集を読んでいきます。 今作の構成は第一部・われらの時代、第二部・男だけの世界 現在、第一部を読んでいる最中です。 そして個人的に敬愛するヘミングウェイの大きな特徴は2点 乾いた文体、そして巧…

数学とポストモダニスト 〜詩的論理と集合論について〜

大学のレポートのようなタイトルですが、今回はかなりお硬い内容なのでこうなりました。 久しぶりにカーソルの知の欺瞞を読んでいます。 今回取り上げられるのはジュリア・クリステヴァというポストモダニスト。 詩の言語の研究になぜか集合論を持ち出します…

話が面白い人って現代文が得意だった気がする

読書をする前に自分の読解力に自信がありません。 ですのでかなり久しぶりに現代文を勉強しています。 使っているテキストはこちら 着眼と考え方 現代文解釈の基礎〔新訂版〕 (ちくま学芸文庫) 作者:遠藤嘉基,渡辺実 筑摩書房 Amazon 本屋さんの受験用コーナ…

科学を使い権威として威張り散らす方法

たまたまウィキペディアでソーカル事件なる事件を知り、彼らの著書である知の欺瞞がかなり気になり、最近読み始めています。 めちゃくちゃハマっています。 ja.wikipedia.org ここでポストモダニストっぽく私もソーカルごっこをすると は個人の資産(アクティ…