
ジェームズ・マンゴールド監督作のリメイク作品『3時10分、決断のとき』を観ました。
借金返済に追われる牧場主のダン・エヴァンスが報酬目的で強盗団の首領ベン・ウェイドの護送に追随するというストーリーです。
ダンは鉄道敷設のためにダン一家に出ていってほしい地主から忌み嫌わており牛舎兼馬屋を燃やされ、借金返済が滞っているために家族からも軽蔑されているかわいそうな男で、しかも片足は南北戦争時の負傷で不具になっています。
一方のベン・ウェイドはまさにアウトロー。
駅馬車を襲い金品を強奪し躊躇なく人を撃ち殺すどうしようもない無法者どもを率いて悪名を高め、彼らに度々強襲されている鉄道会社から指名手配を受けるほどです。
そんなアウトロー・ベンの逮捕に一役買ったのがダンでした。
ダンはベンに牛を盗まれ彼らの駅馬車強盗を目撃しており、ビスビーシティの酒屋で女性亭主と寝ていたベンの元にダンは単独で乗り込み彼の逮捕に貢献しました。
この時にベンはダンから何かを感じたように彼を眺めています。
こうして保安官とピンカートン探偵社の賞金稼ぎなどと共にダンはベンをユマ刑務所が所在するユマシティ行きの列車が到着するコンテンションシティまで彼を送る任務に従事するのでした。
なぜダンがこのような任務に就くのかというと、彼は北軍で狙撃手として従軍していた経験を買われ、また報酬の200ドルを借金返済に当てるためでもあります。
それ以上にダンはベンのようなアウトローに対し心底許せないという強い意志もあったように思います。
こうしてダンたちの護送団はベンを取り戻そうとする強盗団が追ってくる中で無事にコンテンションまでたどり着けるのかと今作は緊迫した雰囲気を醸し出します。
護送中のベンは余裕綽々という雰囲気で終始落ち着き(これは後々理由が判明します)、その様子にダンは神経を尖らせつつも次第にベンに対してシンパシーを抱くようになります。
信条は正反対の二人ですが、信念の部分で二人は似通ったものを持っていることをお互いに認識していったようにも思いました。
そしてコンテンションシティで強盗団との銃撃戦に至るシークエンスでは手錠をかけられたベンとライフル片手にベンを引き連れつつ強盗団に立ち向かうダンが全速力で駅に向かう様子は爽快で気持ちいいです。
大概「あーあ・・・」となってしまうリメイク作品の中で今作は素晴らしい出来栄えでした。
それにしてもベン・ウェイドを演じたラッセル・クロウの悪人顔ぶりはすごかったです。