ウィリアム・マローン監督作の『フィアー・ドット・コム』を観ました。
目から血を吹き出し錯乱する人々の調査にあたるニューヨーク市警の刑事・マイクは原因がとある殺人サイトであることを突き止め、ことの真相へと向かうというストーリーです。
今作は本国アメリカで酷評され興行収入も芳しくないボックスオフィス・ボム(爆死映画)です。
どれくらい酷評されているかちょっと抜粋すると
”404エラーと同じくらいイライラさせられるフィアー・ドット・コムは流行りに乗り、支離滅裂で、恐怖感は微塵もない不快なごちゃ混ぜっぷりだけがある”
”ほぼ間違いなく、ここ10年間で制作されたホラー映画で最も独創性がなく哀れな映画である”
”ストーリーは無茶苦茶で映像のいくつかは不快でしかなく、演技は平均以下、そしてバカみたいな会話劇”
ここまで酷評されると気になってしまい観てみると、本当にその通りでした。
『リング』と『羊たちの沈黙』からパクってブレンドし、なんだかわちゃわちゃやっているだけという作品です。
レクター博士っぽい変態連続殺人鬼が女性を拉致して気持ちの悪いポエムを囁きながら傍らにメスやらクーパーを用意し、そしてその様子を撮影して悦んでいます。
このような行為を続け、犠牲者の一人が怨霊となってインターネットを漂い、いつしかHTML CSS Javascript などを学習しWebサーバーと契約後fear.comを開設し殺人ウィルスを撒き散らすようになります。
そして最後には変態殺人鬼はこの殺人ウィルスにやられて死にます。
ただこれだけです。
このようなわちゃわちゃ具合はちょうどよく、飽きることなく画面に集中できたので今作はそこまで酷評されるほどの作品ではありません。
しかし、視聴後に何を観たか思い出そうとすると特に印象に残ったシーンなどはありません。
そういう映画でした。