ビョークのデビューアルバムでタイトル通りの『デビュー』
デビュー作といってもビョークは今作以前の12歳の時にデビューし、シュガーキューブスなどで活動していたので再スタートという意味合いが強いように思われます。
その後の『ポスト』や『ホモジェニック』とはかなりテイストが異なり、エレクトロニカのチャキチャキした感じよりはユラユラと揺れるハウスミュージックという印象です。
私は初めて今作を聴いたときはかなり印象が薄いアルバムでしたが、何度も聴いていると大根の煮付けのように段々とゆっくり身に染み込んできました。
そして私は今作を雨が降りしきる中を傘をさしながら外を歩く時に特に聴きたくなります。
その中でも一番聴きたくなる曲はhuman behaviorや venus as a boy ではなくthere's more to life than thisやlike someone in loveやone dayです。
作中ではセグエのような役割を担っているローファイ風味なthere's more to life than this を私はリピートしています。
お蕎麦屋さんで出汁巻き玉子か板わさばかりを食べているようなことをしています。
Like someone in loveはハープの美しいメロディに載せてビョークの歌声が響き、この曲は一番雨の雰囲気に合っている気がします。
one dayはアンビエント・ハウスっぽい雰囲気のゆったりとした曲でシンセベースのフレーズが印象深い一曲です。
他にもウォーキングベースのようなピアノのフレーズが印象的なcryingやエキゾチカのようなaeroplaneなど聴き込んだら名曲を発見するのが今作だと思います。