今の季節は秋と冬の中間が差し迫ると気分が落ち込みます。
また冬が来るのか・・・本気でいやだ・・・
ただ春が差し迫ると謎の万能感に溢れ活力が体から溢れるので私にとって冬はそれまでの充電期間です。
今年の冬の終わり頃にこの万能感を手に入れブログを始めたのを思い出します。
まさかここまで続くとは思いませんでした。
冬が差し迫って思うのですがやっぱり1番好きな季節は5月から7月中旬までです。
一年中初夏だったらなと思う次第です。
そしてここからの10月から2月までどうやって乗り越えればいいのか
・ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ / ヴィム・ヴェンダース
ソニーのハンディカムを片手にキューバへ赴いたヴィム・ヴェンダースのドキュメンタリー。
西アフリカとキューバのミュージシャンによるブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブというバンドを組みライブを行うことをアメリカ人ミュージシャンのライ・クーダーが企画しました。
しかしどうやら西アフリカのミュージシャンが急遽来れなくなり、欠員を補うためにキューバの老演奏家たちを探し出すという内容。
ハンディカムのざらざらした質感で映し出されるキューバの景色はなんとも心地の良い郷愁を誘います。
続々と登場する老演奏家たち。
皆さんもう既に高齢で半分引退状態な方もいました。
そんな彼らがインタビューに応え自分の半生を語っていくという構成。
様々な生い立ちの中での人生の苦難などを語り、その中でどれだけ音楽が大切であったか
そして皆が紆余曲折あれど今でも音楽に対して真摯に真っ向から向き合っている姿は本当にかっこいい。
このかっこよさは何か一つのことに生涯をかけて取り組まないと醸し出せない雰囲気をまとったものでした。
私が印象に残っているミュージシャンはギタリストのコンパイ・セグンド。
5歳から葉巻を吸い子供が5人いるけどあと1人欲しいと宣言する御年90歳のワイルドなおじいちゃんです。
そんな彼がガットギターをポロンポロンと奏でる姿はギターが体の一部になっているように感じてしまいました。
こんなかっこよく人生を歩みたいと思ってしまいます。
ラストにはカーネギーホールでの最終公演でニューヨークに降り立ち楽しむ彼らの姿が見れます。
初めて見る資本主義の首都はどのように写ったのだろうと思ってしまいます。
画面にはワールド・トレード・センターが映し出され冷戦〜ユーゴ紛争終結から911までのものすごく短い平和な時代を感じてしまったり。
観終わった後にまた観たくなるような作品でした。