連日酷暑続きで京都盆地に住む私はもうダメです。何もできません。
真夏の盆地で生活するのは熱したフライパンの上にいるベーコンのような気分です。
昨日はゾンビのように街を歩きながら冗談抜きでもう干からびて死んでしまうのではないかと思うくらい暑かった。
天気アプリを見てみると体感温度は42℃であったようです。もうほとんどドバイです。
観光客の方々もこの暑さに完全にやられている様子を見るとなんだか申し訳ない気分になってしまいます。
しかし私はこの灼熱地獄にある避暑地を知っています。
それは叡山電鉄鞍馬線に乗って精華大や京産大を尻目にどんどんと奥に進んだ先にある貴船神社周辺。
ここは本当に涼しすぎるくらいに涼しく、川の上に座敷が敷いてありその上で食事もできるという風情もある最高の避暑地です。
現在は分からないのですが意外と穴場スポット?ということで観光客の人々はかなり少なかった記憶があります。
行って涼みたいのですがそこまで向かう体力がないのが悲しい話です。
仕方ないのでグーグルマップで神社周辺をぼーっと眺めて清涼感を得ようと虚しい行為にふけっています。
結果として涼しくなることはないのですが他に涼む方法が思いつきません。
この猛暑の中で読書するのは大変です。そのような中でヘミングウェイの短編をちょっと読んでいました。
初期短編集に収録されているわれらの時代は全14章から構成されており主人公のニック・アダムス君の少年期から青年期までの物語のようであると途中まで読んでやっと気づきました。
4.ある訣別 The end of something
ニックとマージョリーは湖畔へ釣りに行く。どうやらこの二人は付き合っているようでその後にニックはマージョリーに別れ話を切り出すという内容。
ニックはいつからこの別れ話をこの湖畔のデートで打ち明けようと思っていたのだろうか?
もしかしたらマージョリーも別れ話を持ち出そうと思っていたのかもしれない。
多分二人共が同じように考えていたのだろうと思うとデートの描写もなんというかよそよそしく思えてくる。
そんなニックは夕方の月が昇るのを見ながらマージョリーにそっと伝えると最初は拒絶した素振りを見せたけれどかなり素っ気なくニックの元から離れてしまう。
そしてニックはそのまま湖畔の岸で毛布に包まっていると友人のビルがやってくる。
ニックは「もしかして彼女も別れたがっていたんじゃないのかな」と思いながら毛布に包まっていたのかもなと思ってしまいます。
彼女を傷つけてしまうと思っていた自惚れに対して想像以上に大人な対応を取られ困惑していたのかもしれません。または大きな喪失感が襲ってきて後悔しているのか
きっと様々な感情が渦巻いていたことだろうと思います。
読後しんみりとしてしまいました。