今週はずっと断捨離を行っており、要らないものを色々と悩みながら捨てています。
そんな中で本棚と壁の間に小さいノートを見つけました。
パラパラとめくると最初のページに詩の断片と和訳が書いてありました。
以下に抜粋すると
Et par le pouvoir d'un mot
Je recommence ma vie
Je suis né pour te connaître
Pour te nommer
Liberté
Paul Eluard
:訳
そして、その言葉の力から
また僕は生きようとする
僕は生まれた、君を知るために
君の名を記すために
自由よ
こちらはナチス・ドイツの統治下にあるフランスで発表された詩でレジスタンス達により広められ大きくフランス国民を勇気づけたようです。
時を超えて私もノートに書き写すほどに勇気づけられたようですがいつ書いたのか分かりません。
しかしたまたまこの詩を見つけた今の自分もなにか心に深く刺さります。
詩に触れる時の心の働きはなんと説明していいのか分かりませんが感動の深度?がすごく深くまで落ちてくるような感覚になります。
これは結構不思議で他の芸術などに触れている時にこういう感覚に陥ることは私の場合はありませんでした。
適度に想像力を掻き立てられるからなのかと思ってみたりするのですがいまいちしっくりこない。
しかし私は詩に触れたときと同じ感覚に入り込む映画を敬老の日に観てしまいました。
それがこちら
・ノスタルジア/アンドレイ・タルコフスキー
あらすじとしてはロシアの詩人がイタリアへ行き18世紀のロシア音楽家の足跡を辿る中一人の老人に会うというものが一応ストーリーのようなものです。
この映画の魅力を言葉で表現できません。
ただ水を流れる様子やロウソクに火が灯されている様子を撮っているショットやシーンが延々と続いてその合間にストーリーが挿入されています。
これだけ聞くとすごくしょうもなさそうに思ってしまうのですが私は本作を朝の4時から観て6時に観終わり、そして感動のあまり一日中なにも出来なくなってしまいました。
せっかくの祝日なので早起きしたのにノスタルジアを観終わった後はずっと壁を見つめて一日を終えてしまったほどです。
具体的にどこに感動したのかもよく分からない。
なのでおすすめしようと思っても言葉に詰まってしまいます。
調べるとタルコフスキーは映像の詩人と評されているようですが全くその通りだと思いました。