YouTubeでは公式で過去の映画作品が配信されていることがあります。
例えばモスフィルムはソ連時代の作品を配信しているのでタルコフスキー作品がYouTubeで視聴可能です。
そして日本映画史に燦然と輝く伝説の怪作・シベリア超特急(シベ超)も実は配信されています。
公式ではなく違法でアップロードされているのですがなぜか放置されており私は欲に負けてそれで観ました。
マイク水野監督ごめんなさい。
しかしシベ超をちゃんと観ようとするとまずDVDをamazonで買わないといけません。
なぜかというとシベ超はあらゆる配信サービスから無視されているのでネットでレンタルすることができないのです。(JustWatchで調べてみてもそもそも候補にすら挙がりません。シベ超が影響を受けたバルカン超特急が検索候補に挙がります。)
また私は再生機器を持っていないのでプレイヤーか光学ドライブを買わないといけないのです。
物価高の今日にシベ超のためにそこまでできるほど私は富豪ではありません。
だからマイク許してほしい。
というわけでシベリア超特急の感想を書きたいと思います。
・シベリア超特急 マイク水野
こちらの作品は一応ミステリーだと思います。
シベリア超特急の客車内で起こる殺人事件を山下将軍が解決するという内容です。
しかしなぜか山下将軍は殺人現場には行かずに自分の客室に籠もって推理するアームチェア・ディテクティブで物語は進みます。
隣の部屋で殺人起こったんだから見に行けば良いのにとずっと思っていました。
そして一番驚いたのがなんと衣装担当がコシノジュンコなのです。
もしかしてここで予算使いすぎてあんなチープになってしまったのかもしれません。
時代背景は1940年の太平洋戦争が勃発する直前。
イルクーツク駅から満州駅までのシベリア超特急の一晩が舞台です。
序盤は怒涛の人物紹介から始まり私は全員覚えられませんでした。
ロシア軍の偉い人、ナチス将校、亡命ユダヤ人、オランダ人女性、ロシア少数民族の女性、契丹人のかたせ梨乃となかなか国際色豊かで濃いメンツが乗り込んできます。
そこから30分ほどは客室内と列車の廊下のシーンが延々と続き何も起きないので私は目を開けるのがやっとというほどの強烈な睡魔に襲われました。
多分あの時にベッドに入っていたら熟睡できただろうと思います。
そしたらいきなりロシア軍の偉い人やナチス将校や車掌が殺され山下将軍がほとんど推理を行わずに真実をズバズバ言い当て、かたせ梨乃が襲ってきたりするなど急展開を迎え眠気はどこかへいってしまいました。
そうこうしている内に事件は解決しエンディングが流れ始め私は唖然としてしまいました。やっぱり語り継がれるだけあってとんでもない作品だなと思ってシークバーを見てみると残り20分もあります。
しかしここでその内容を書き込むことはできません。
なぜなら最後の20分についてのネタバレは厳禁というのがマイク水野監督の遺言だからです。
私はこの20分がマイク水野が本当に語りたかった内容であると思います。
私はこういうフィクションと現実が交錯する作品好きなので最後の20分があったおかげでシベ超のファンになりました。
ありがたいことにシベ超は4〜5作品ほど製作されているらしい
そしてまだ3作品あるので今度はちゃんとDVD借りるか買って観る?かもしれません。
ちなみにシベ超2もYouTubeに違法アップロードされています。