渋谷区にてハロウィンの規制が強化されているニュースを見た際に思ったのがやっぱりあの楽しみ方はちゃんとした楽しみ方じゃなかったのだと少し安心しました。
そして思うのはクリスマスやハロウィンより大切なイースターがスルーされているのはちょっともやもやします。
せっかくならイースターもなんかやればいいのにと思うのですが具体的になにやるかはよく分かりません。
しかしハロウィンが終われば次はクリスマス。
うーん。早い。
もう一年終わるんですね。
そのような中で私はエリック・ロメール監督の作品を観ていました。
・海辺のポーリーヌ エリック・ロメール
初夏のノルマンディー地方、避暑目的にやってきたパリのデザイナー・マリオンとその元に預けられた夏休み中の従姉妹・ポーリーヌの恋愛群像劇です。
なんとも初々しく爽やかなストーリーに映し出されるノルマンディーの風景。
画面に現れるのは理想のフランスといった雰囲気。
そして驚くことにこのとき脚本を書き監督をしたエリック・ロメールはそこそこキャリアを積んで円熟味が増す60代半ば。
60代半ばでこんなに打算的でなくフレッシュな作品作れてしまうのかと思ってしまいました。
それなりにキャリアを積んでここまで爽やかにゆったりとして瑞々しい映像表現ができる才能に驚きを隠せません。
彼に似た作家だと新海誠監督が思い浮かびました。
次にカメラワークや演出はかなりシンプルで過剰な点は見当たりません。
会話をする人物たちをツーショットで画面にばんっと話している姿を映してくれる演出はかなり好きです。
カットも少なく画面に現れるショットを集中して眺めるのは癒やされました。
日常の喧騒から段々と分離して浮遊するような感覚の中に引き込まれ視聴後はボーっとしてしまいました。
多分脳内にはオキシトシンとセロトニンが満たされていることでしょう。
これからはどうしようもないくらい心身が疲れたときに観たい作品の中にロメール監督が加わりました。