ののの・ド・メモワール

その日観た映画や本や音楽の感想を綴ったりしています

閲覧いただきありがとうございます。
日記のように色々なこと(主に読書、映画、音楽)のアウトプットをしていきたいと思います。まれに雑記も書きます。
実用的なことは書けませんがよろしくおねがいします

映画

海を愛して挑んだ男たち『グラン・ブルー』

Le grand bleu リュック・ベッソン監督の作品は『レオン』が一番有名で愛されている作品だと思うのですが、私はこちらのグラン・ブルーが一番好きで定期的に観ています。 どれくらい好きかというとebayで縦長のかっこいいグランブルーのポスター買って飾って…

B級チックで見やすいゴダール作品『女と男のいる舗道』

Vivre sa vie : film en douze tableaux 原題の『好きなように生きる:12の描写によるフィルム』が邦題では『女と男のいる舗道』になっている本作。正直邦題の意味はよく分からない。 レコード店で働きながら舞台俳優を目指すアンナ・カリーナ演じるナナに…

霊能力格闘バトルな台湾のホラー映画『人面魚』

本日は神武天皇が大和国の長髄彦を討ち破り畝傍山付近で従えてきた豪族たちに建国を宣言したらしい日ということで神武天皇に感謝しながら昼頃まで爆睡していました。 私はずっと建国記念の日は日本の国号が決まった日だとずっと勘違いして生きてきたので以前…

世界を巡る旅の終わりにあるもの『夢の涯てまでも 』・後編

・夢の涯てまでも ヴィム・ヴェンダース こちらは『アメリカの友人』のワンショットのようです。間違えて描きました。 hode9.hatenablog.com 昨日に引き続きヴィム・ヴェンダース監督の『夢の涯てまでも』の続きを観ました。 日本の箱根からアメリカへ向かっ…

三大陸を巡りに巡るロードムービー『夢の涯てまでも 』・前編

・夢の涯てまでも ヴィム・ヴェンダース Until the end of the world ヴィム・ヴェンダース作品の中でも異色の本作はドイツ=フランス=日本=アメリカ=オーストラリア合作の近未来SF作品です。 またこのような作家性の強いフィルム・ドトゥール*1では異例…

有村架純ちゃんが電車の運転士になるぞー!!!『かぞくいろ―RAILWAYS 家族の出発―』

以前に山陰本線に乗ってどんどんと北上する旅をした時に初めて一両の電車を見たときは感動しました。 電車じゃなくて気動車という区分らしい可愛い一両列車でぼーっと日本海を眺めるのはなんとも心地よかったです。 しかし、いまいち仕組みが分かってなかっ…

フランスじゃなくてテキサスの方のパリ 『パリ・テキサス』

Paris,Texas 西ドイツ=フランス合作ですが舞台は全編アメリカの西海岸という作品。 フランスのパリは一切出てこずカリフォルニア州とテキサス州を主な舞台としたロードムービーで、「パリとは一体???」と疑問が浮かびます。 実はこのパリはテキサス州に…

視覚効果がすごすぎてビビった特撮映画『ゼイラム』

そんなに期待せずに観たら、おもしろかったゼイラムを紹介します。 ・ゼイラム 雨宮慶太 ゼイラム バウンティハンターのイリアは標的のゼイラムを追って地球へ 仮想空間の無人都市にてゼイラムとの戦闘を繰り広げる中、電気工事士の神谷と鉄平が巻き込まれる…

愛は海よりも深く・・・な映画『マルティナは海』

昨日に引き続きスペインの映画作家・ビガス・ルナの作品を観ました。 ・マルティナは海 ビガス・ルナ son de mar 愛のために計画性もなく後先を考えずに行動してしまった人々の顛末を描いた作品です。 昨日観たハモン・ハモンよりもこちらの作品の方がショッ…

ペネロペ・クルスの初主演作『ハモン・ハモン』

ハモン・ハモンという言葉の響きに魅かれ、スペイン映画を初めて観ました。 観た映画はこちらの作品で冒頭のエスタブリッシュショットは野良サッカーフィールドで闘牛の練習をする2人の青年といういかにもスペインという感じで期待が高まりました。 しかし…

計画通りに物事進むほど現実はやさしくない『レザボア・ドッグス』

今月はタラちゃんの作品を多く観ています。 記念すべきタラちゃん監督第一作のレザボア・ドッグスを観ました。 ・レザボア・ドッグス クエンティン・タランティーノ resevoir dogs 宝石店強盗のために集った6人とそのボスとその息子の物語で5人はそれぞれ…

自主制作映画のお手本こと『フェイシズ』を観ました

ドライブ・マイ・カーの濱口監督が尊敬しているインディーズ映画界の巨匠・ジョン・カサヴェテスの作品を観ました。 インディペンデントや自主制作などのインディーズ映画は今までほとんど観たことも触れる機会もなかったので結構緊張しながら視聴。 最初は…

チャンバラの次はカンフーな『キル・ビル.vol2』

Beatrix "the Bride"Kiddo 木曜から金曜は睡眠と食事を犠牲にするくらいの忙しさに目が回っていました。 本当にトラブルって嫌ですね。 地獄から解放されて久しぶりにウィダーとカロリーメイトとチョコバー以外の食べ物が食べれる中で私が選んだのがケンタッ…

ストーリーが消えてしまった『不滅の女』

昨年から記号論やフランス構造主義にかぶれてロラン・バルトの著作を四苦八苦しながら読んでいる中でアラン・ロブ=グリエを知り、先日初めて作品を観ました。 ・不滅の女 アラン・ロブ=グリエ L'immortelle アラン・ロブ=グリエは事物をそのままに捉え物…

タラちゃんのカンフーチャンバラ映画 『キル・ビルvol1』

新年最初の映画記事はクエンティン・タランティーノ(以下タラちゃん)のキル・ビルです。 タラちゃんの映画はなんていえばいいのか分かりませんが、とりあえず全部かっこいい。 そして私の経験則ですが好きな映画にタラちゃん作品を挙げる人は自分の哲学を…

ロスト・イン・トランスレーションは冬に観てもやっぱりいい

大晦日に雨が降っているので不思議な気持ちになります。 なぜ不思議な気持ちになるかというと大晦日に雨のイメージがなかったからです。 大体晴れているような気がしていたのでまさか雨が降るとは。 毎年大晦日は来年の目標を整理する日なのですが、私は今年…

戦時中の小津作品『父ありき』を観ました

約80年前の小津作品を観ました。 小津作品といえば紀子三部作から秋刀魚の味までの後期があまりに有名で、こちらの『父ありき』は影の薄い作品だと思います。 4Kデジタル・リマスターされているらしいのですが私が観た版では音響もかなりノイズが混ざって…

久しぶりにスクーターに乗り映画館へ行きました。

快速に乗り1時間弱で帰れるのであんまり帰省したぞという気分にはならないのですが先日実家に帰りました。 といっても両親は城崎温泉で年末年始を過ごすので出迎えてくれたのは猫のみです。 実家に帰る意味も意義もよく分からない状況で、もう猫を世話する…

明日がどうなるか分からない 『灰とダイヤモンド』

今年の主なニュースをざっと見てみると例年通りろくでもないニュースが並び、普通に生きているだけで不安はどんどんと積もっていきます。 明日がどうなるか分からない中でどうやって生きていけばいいのか?と思ってしまいます。 このように無秩序で不規則な…

彼女が消えた浜辺 アスガル・ファルハーディー

イランのミステリー映画を観ました。 去年の今頃に鑑賞したアッバス・キアロスタミ監督作『桜桃の味』以来のイラン映画になります。 桜桃の味は印象深い作品であの感動をありありと思い出せます。 あれから1年経つのか。はやい。 ・彼女が消えた浜辺 アスガ…

映画館で一番観たい映画 ロスト・ハイウェイ

先週からずっと観たい映画を新しく発見できないので、以前から大好きな映画を見返しています。 そもそも私は好きな映画を何回も観るので別に苦労して新しい映画を探す理由がよく考えたらないと思う自分がいて、そんなことはないと否定する自分もまたいます。…

デヴィッド・リンチ監督の個性強めな短編映画

観たい映画が見つからなくて私は困っています。 今の気分にマッチしたちょうどいい作品が見つからないのは悲しいことです。 サブスク代がもったいないのもまた辛い。 「うーん。中華でもないしイタリアンでもないし和食も気分じゃないなー でも何か食べたい…

おばあちゃんが好きな映画監督・シャンタル・アケルマン

私のおばあちゃんは映画が好きで今でもシアターに赴き観た映画の感想を書き、こまめにファイリングしています。 祖母の影響で私も映画が好きに・・・とはなりません。 なぜなら、アメリカに留学し学位を取得している我が家随一のインテリおばあちゃんは難解…

乙骨先輩がかっこいい劇場版呪術廻戦0

先週から呪術廻戦を観ることにはまっている私は2期だけでなく1期も観てその流れで劇場版の方も観ました。 本作を観る前に私が抱いていた乙骨憂太のイメージは実力があり生意気で冷たい人間だと思っていたのですが、そのイメージは全くの誤りだと分かりまし…

ヴィム・ヴェンダースのモノクロロードムービー・さすらい

私はモノクロ映画がすごく好きです。 観ているとよく分かりませんが水族館に行ったような気分になります。 たぶん観ていると癒やされるのだろうと思います。 色が白と黒だけで統一されていて陰影の美しさやそれによって被写体が明瞭に映らないところに魅力を…

Z級ホラー映画と呪術廻戦を観ていました

今年に入りスマホを使わないようになり、代わりにロルバーンダイアリーに色々と書いていたらなんと11月を前にすべてのページを使い切りました。 なのでその代わりに今月はブログに色々と書いていたのですが、最近新しいロルバーンダイアリーをついに買いま…

坂本龍一の晩年を追ったドキュメンタリー映画:コーダ

地味に100記事目になりました。 わーすげー ただここまで続けてずっと心残りがあるのがブログ名です 仮名のつもりで適当につけたブログ名を放置してここまできてしまいました。 まあいいか これからもぼちぼち頑張っていくのでよろしくお願いします。 坂…

オゾン監督のサスペンスミステリー映画・スイミング・プール

フランソワ・オゾンは聞いたことあるけど観たことはない監督だったので、先日初視聴。*1 まだ一作しか観てないにもかかわらずファンになってしまいました。 特に画作りはすごい私の好みでした。 これからもちょくちょく観ていきたいです。 ・スイミング・プ…

現代人の孤独を描き映像美が素晴らしいミケランジェロ・アントニオーニの作品・赤い砂漠

イタリア映画を観ました。 以前までイタリア映画と聞いて思い浮かべるのは青い空と青い地中海が見える港町が舞台で教会がある広場の近くトラットリアでピッツァを食べながら「チャオ!シニョリーナ!」とかナンパしているような作品だと偏見を抱いていました…

惑星のアメーバってなんだ?なZ級映画・監禁惑星アメーバ

この世にはZ級映画と呼ばれるものがあります。 「こんなもん観るくらいなら壁眺めてたほうがまし」 「執行猶予なし懲役2時間」 「貴重な人生の最も無駄な消費法」 「21世紀唯一合法な拷問」 「映画のようなゴミ」 などなど散々ないわれようをしているいわ…